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❏マーク・ボスウィック『2000-1 Maison Martin Margiela』1998刊 ➤マーク・ボスウィック![]()


写真史の中で大きなポジションを占めるウィリアム・クラインの写真集『New York』(1956)はなぜ名作と言われるのか、本書にもそれがあますところなくあらわされている。その理由の第一は、W.クラインのカメラの用い方にあった。極端なクローズアップ、ワイドアングル、ブレ、フラッシュ、略奪するようなショット、変形(デフォルマシオン)やアブストラクション(抽象性)、それにアクシデント、また写真集制作にあたっては荒削りなプリントとレイアウトの奇抜さがあげられる。これはほぼ同じ時期に傑作を撮影していたロバート・フランクの写真集『アメリカンズ』(1958)において、フランクは一つのレンズと一つのテクニック-撮影方法によって生み出したことと際立つ対象をなしている。そしてフェルナン・レジェがクラインからプチ・ブルジョアの思考方法を取り除き、アトリエやギャラリーからストリートに入ってゆけ、と促したその延長線上で撮影された。その時、ストリートは熱く激しく揺れはじめ、クラインはカメラをそのムーブメントの内側に差し入れていった。W.クラインは、ジョンケージの次の格言を好んでいた。「every spectator is always in the best seat」-すべての観客はいつも最上の椅子に座っている。 |


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